私たちの研究成果に関する2種類の試薬が東京化成工業から販売開始されました! New
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私たちの研究成果に関する2種類の試薬が東京化成工業から販売開始されました! New
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2-ヨード-1,3-ビス(トリフリルオキシ)ベンゼン
CAS No. 514826-78-9 製品番号 I1102
シリルメチルGrignard反応剤を
ジエチルエーテル中で加えると、
3-トリフリルオキシベンザインが
発生し多彩な変換を行えます。
とくに、複雑な置換形式の
アリールトリフラートや
トリフロン類の合成に有用です。
“ An efficient generation method and remarkable reactivities of 3-triflyloxybenzyne ”
S. Yoshida, K. Uchida, K. Igawa, K. Tomooka, and T. Hosoya*
“ Controlled Generation of 3-Triflyloxyarynes ”
K. Uchida, S. Yoshida,* and T. Hosoya*
3-モルホリノ-2-(トリメチルシリル)フェニルトリフラート
CAS No. 2047348-50-3 製品番号 M3222
フッ化物イオンを作用させると、
3-モルホリノベンザインが発生し
多彩な変換を行えます。
とくに、5-位にモルホリノ基を有する
クマリン類をはじめ、多様性に富んだ
1,2,3-三置換ベンゼン型の
N-アリールモルホリンの合成に役立ちます。
“ Aryne Relay Chemistry en Route to Aminoarenes: Synthesis of 3-Aminoaryne Precursors via Regioselective Silylamination of 3-(Triflyloxy)arynes ”
S. Yoshida,* Y. Nakamura, K. Uchida, Y. Hazama, and T. Hosoya*
生命を“化学”する
当研究室では、有機合成化学(ものつくり)を基盤として、
生命科学現象の解明と制御に有用な分子プローブ(便利な道具)の開発と方法論の開拓を
目指して研究を行っています。
細谷教授が、2014年 4月から、神戸にある理化学研究所 ライフサイエンス技術基盤研究センター (CLST) 分子標的化学研究チーム のチームリーダーを兼任することになりました。 東京医科歯科大学(TMDU) 生体材料工学研究所(生材研,IBB)生命有機化学分野と理研 CLST 分子標的化学研究チームでは、それぞれの特性を活かして、生命科学研究を革新し得る有機化学に取り組みます。詳しくは、こちらのページをご覧下さい。
それに伴い、隅田 有人 博士 と 隅田 ともえ 修士 が理研CLSTに異動いたしました。
理研 CLST 分子標的化学研究チームのホームページが立ち上がりましたので、詳しくはこちらをご覧ください!
参画している 新学術領域研究(公募班)
京大 院医 萩原研との
共同研究の成果が公表されました!
脂質生成を抑えるリン酸化酵素の
阻害剤 BINDY の開発に関する研究
ルシフェラーゼ nanoKAZと融合した
co-シャペロンを用いる
リン酸化酵素の分解を促進する阻害剤
CaNDY の発見
ダウン症 iPS 神経幹細胞の
増殖を促進する化合物 ALGERNON の発見
最近の報文
Chem. Eur. J. 2017, 23, 15332.
Chem. Commun. 2017, 53, 10640. [Open Access]
Chem. Lett. 2017, 46, 733. [Open Access]
Chem. Lett. 2017, 46, 118. [Open Access]
Chem. Lett. 2017, 46, 81. [Open Access]
Chem. Lett. 2017, 46, 77. [Open Access]
Org. Lett. 2016, 18, 5600. (理研CLST)
Chem. Commun. 2016, 52, 11199.
Chem. Lett. 2016, 45, 726. [Open Access]
J. Am. Chem. Soc. 2015, 137, 14071.
Chem. Commun. 2015, 51, 16613.
Chem. Lett. 2015, 44, 1450. [Highlight Review]
Chem. Lett. 2015, 44, 1324. [Open Access]
Molecules 2015, 20, 10131. [Open Access]
Chem. Lett. 2015, 44, 691. [Open Access]
Chem. Commun. 2014, 50, 15059.
Org. Biomol. Chem. 2014, 12, 7489.
Chem. Lett. 2014, 43, 116. [Open Access]
Chem. Lett. 2013, 42, 583. [Open Access]
京大 院医 萩原研 喜井先生 (現理研CLST)との
共同研究の成果が公表されました!
FINDY
フォールディング中間体を標的とする、
リン酸化酵素DYRK1Aの新しいタイプの
選択的阻害剤FINDYを開発しました。
連絡先
〒101-0062 千代田区神田駿河台 2-3-10
東京医科歯科大学 生体材料工学研究所
生命有機化学分野
細谷孝充
E-mail:
制御拠点 合成領域
本プロジェクトに関するホームページはこちら
我々の研究グループの論文が
Chemistry Letters 誌 に掲載されました!
2つのベンゼン環を硫黄・窒素原子で架橋したフェノチアジン類は、創薬科学や材料化学において重要な化合物群です。しかし、原料となるオルト位にアミノ基やハロゲノ基を有するベンゼンチオール類の合成などが容易でないことから、多彩な置換基を有するフェノチアジン合成は困難です。これに対して、我々は、最近報告したアラインのチオアミノ化反応とアリールボロン酸のチオ化反応を基盤にフェノチアジン類の簡便合成法の開発に成功しました。具体的には、まず、アリールボロン酸類のメチルチオ化を経て、ブロモ基をオルト位に有する幅広いスルフィルイミンを合成できることを明らかにしました。次に、反応条件の最適化を経て、アラインとスルフィルイミンとの反応が広範な基質で進行し、引き続く、分子内でのBuchwald–Hartwigアミノ化反応により多彩なフェノチアジン類の合成に成功しました。今後、本手法が生物活性フェノチアジン類の構造活性相関研究などに役立つと期待されます。
ご一読頂けると幸いです。
(オープンアクセスですので、どこからでもご覧になれます)
T. Matsuzawa, K. Uchida, S. Yoshida,* and T. Hosoya*
Chem. Lett. 2018, 47, 825.
池田さん(M1)が
17th IBB BioFuture
Research Encouragement Prize
において
修士課程の部 優秀賞
を受賞しました!
我々の研究グループの論文が
Chemistry Communications 誌 に掲載されました!
混合するだけで2分子を速やかに連結できる手法が、生命科学分野や材料化学分野といった幅広い分野で今なお強く求められています。こういった手法として、エステル部位をオルト位に有するトリアリールホスフィン類とアジドとの反応が、混合するだけで強固なアミド結合を形成できることから先駆的な例ではありますが、反応速度に難点があることからアジドとアルキンとのトリアゾール形成反応が台頭するようになってきました。これに対して、最近報告したStaudinger反応に関する再検討(Chem. Lett. 2017, 46, 473)で得られた知見をもとに、今回我々は、2,6-ジクロロフェニルアジドとトリアリールホスフィンとの反応が有用な生体分子の化学修飾法になることを見いだしました。すなわち、アジドとシクロオクチンとの反応を上回る速度でこの反応が進行し、しかも、生成するアザイリドがきわめて安定であることを明らかにしました。さらに、本手法により、実際にタンパク質の化学修飾が効率よく進行し、とくに、細胞膜の蛍光標識だけでなく、細胞内での核膜の標識にも成功いたしました。今後、本手法が生体分子の化学修飾法として役立つと期待されます。[本研究は 理研RCH 喜井チーム との共同研究です!]
ご一読頂けると幸いです。
(オープンアクセスですので、どこからでもご覧になれます)
https://doi.org/10.1039/C8CC00179K
プレスリリースされました。
http://www.tmd.ac.jp/press-release/index.html
T. Meguro, N. Terashima, H. Ito, Y. Koike, I. Kii, S. Yoshida,* and T. Hosoya*
Chem. Commun. 2018, 54, 7904.
Selected as back cover
我々の研究グループの論文が
RSC Advances 誌 に掲載されました!
ベンゾ[b]チオフェン類は医薬品や有機材料開発などにおいて重要な化合物群ですが、多置換ベンゾチオフェン類の合成は決して容易ではありません。これに対して、最近報告したo-ヨードアリールトリフラート型の前駆体を利用したチエノベンザイン発生法の開発(Chem. Lett. 2017, 46, 81)において得られた知見をもとに、今回我々は、o-シリルアリールトリフラート型のチエノベンザイン前駆体の開発に成功しました。具体的には、今回開発した前駆体から、フッ化物イオンなどのさまざまな活性化剤を用いてチエノベンザインを穏やかな条件下で発生させられることを明らかにし、最近我々が開発したチオアミノ化反応やオキシチオ化反応などにも利用できました。さらに、チエノベンザインの変換を経て新たなEP4アンタゴニストを合成でき、高い活性を示す類縁体の開発に成功いたしました。[本研究は 京大院医 小林拓也准教授の研究グループ との共同研究です!]
ご一読頂けると幸いです。
(オープンアクセスですので、どこからでもご覧になれます)
S. Yoshida,* T. Kuribara, T. Morita, T. Matsuzawa, K. Morimoto, T. Kobayashi, and T. Hosoya*
RSC Adv. 2018, 8, 21754.
我々の研究グループの論文が
Organic Letters 誌 に掲載されました!
アジドは、アミンなどの等価体として合成化学的に有用であることに加え、クリックケミストリーの台頭によって生命科学や材料科学などの広範な分野で重要な役割を果たしている化合物群です。今回我々は、最近報告したStaudinger反応に関する再検討(Chem. Lett. 2017, 46, 473)で得られた知見をもとに、 アジド基の保護法の開発に成功しました。具体的には、適度なかさ高さと電子豊富さが特徴のホスフィンのAmphosをアジドに加えると、速やかに安定なホスファジドを生じ、シクロオクチンとのクリック反応などに安定であることを明らかにしました。さらに、単体硫黄を加えるだけで、室温で効率的にアジドを再生できることも見いだしました。本手法を利用することで、ジアジドにおける芳香族アジド選択的保護にも成功し、これを繰り返すことでデンドロン構造を効率的に構築できることも明らかにしました。
ご一読頂けると幸いです。
https://doi.org/10.1021/acs.orglett.8b01692
プレスリリースされました。
http://www.tmd.ac.jp/press-release/index.html
http://www.tmd.ac.jp/archive-tmdu/kouhou/20180619_1.pdf
日経産業新聞(2018年6月26日)に掲載されました!
“Transient Protection of Organic Azides from Click Reactions with Alkynes by Phosphazide Formation”
T. Meguro, S. Yoshida,* K. Igawa, K. Tomooka, and T. Hosoya*
Org. Lett. 2018, 20, 4126.
有機化学に関するブログ
「たゆたえども沈まず –有機化学あれこれ–」で紹介されました!
「2018年論文オブザイヤーを選んでみた」
あらため「2018年論文を振り返ってみた」
我々の研究グループの論文が
Chemistry Letters 誌 に掲載されました!
アラインは、多置換のベンゼン類を合成するのに有用な中間体です。アラインは不安定であるため、前駆体から系中発生させて利用させる必要があり、今までに多くのアライン発生法が開発されてきました。しかし、どのアライン発生法も、長所や短所があり、前駆体の合成の容易さや発生効率などにそれぞれ特徴があるため、より多くのアライン発生法の開発が望まれています。これに対して、今回我々は、炭素–リン結合の選択的な切断を利用した新たなアライン発生法の開発に成功しました。具体的には、リン上の置換基として電子不足なアリール基を利用することで、リン原子上での求核置換反応が効率的に進行し、望みの炭素–リン結合を選択的に切断しながらアラインを発生させる手法を確立いたしました。さまざまなアライン前駆体を簡便に合成できることが本手法の特徴で、通常ではその前駆体が合成しにくいと考えられる2置換アラインや3環式アラインなどを発生させて利用できることを明らかにしました。
ご一読頂けると幸いです。
(オープンアクセスですので、どこからでもご覧になれます)
Y. Nishiyama, S. Kamada, S. Yoshida,* and T. Hosoya*
Chem. Lett. 2018, 47, 1216.
我々の研究グループの論文が
Chemistry Communications 誌 に掲載されました!
アジドと環状アルキン類とのクリック (Strain-Promoted Azide–Alkyne Cycloaddition: SPAAC) 反応は、混合するだけで2分子を速やかに連結できるため、生命科学分野や材料化学分野といった幅広い分野で重要な役割を担っています。最近我々は、2,6-ジイソプロピルフェニルアジドが、環状アルキンに対してきわめて高いクリック反応性を示すことを見いだしました。今回我々は、パラ位にアミノ基を導入することで、2,6-ジイソプロピルフェニルアジドの環状アルキンに対するクリック反応性が著しく向上することを見いだしました。本反応を利用することで、ジアジドを用いてかさ高い芳香族アジド基選択的反応が高選択的に進行することも明らかにしました。今後、本研究で開発したアジドが生体分子の化学修飾などに役立つと期待しています。
ご一読頂けると幸いです。
(オープンアクセスですので、どこからでもご覧になれます)
https://doi.org/10.1039/C8CC05791E
S. Yoshida, J. Tanaka, Y. Nishiyama, Y. Hazama, T. Matsushita, and T. Hosoya*
Chem. Commun. 2018, 54, 13499–13502.
Selected as inside back cover
アラインの変換に関する総説が Tetrahedron Letters 誌 に掲載されました!
有機硫黄化合物は創薬科学・材料科学といった幅広い分野で重要な役割を果たしている化合物群です。しかし、複雑な有機硫黄化合物を合成しようと思った場合に、その手法は未だ限定的であることから、有機硫黄化合物の簡便合成法の開発が今なお強く望まれています。これに対して、最近、さまざまな有機硫黄化合物がアラインと反応し、従来法では合成困難な有機硫黄化合物を与えることが明らかにされてきました。本総説 (digest paper)では、酸化度の異なる多彩な有機硫黄化合物のアラインに対する反応性を系統的にまとめました。私たちの開発した合成反応も含め、多彩な含硫黄化合物合成に役立つアライン化学を紹介しています。
ご一読頂けると幸いです。
https://doi.org/10.1016/j.tetlet.2018.10.031
“Recent advances in reactions between arynes and organosulfur compounds”
T. Matsuzawa, S. Yoshida,* and T. Hosoya*
Tetrahedron Lett. 2018, 59, 4197–4208.
理研 CLST 細谷チームの
丹羽 節 副チームリーダーが
第67回(平成29年度)
日本化学会進歩賞を受賞しました!
受賞テーマ
「分子プローブの迅速創製を指向した
遷移金属触媒反応の開発」
理研CLST 分子標的化学研究チーム
第76回有機合成化学協会関東支部シンポジウム(新潟(長岡)シンポジウム)
@長岡技科大 において
M2の宮田 敬大くんが若手講演賞を受賞しました!
E14 (口頭発表)
3-トリフリルオキシアラインのオキシシリル化反応の開発と
多置換ベンゼン合成への展開
(東医歯大生材研)
◯宮田敬大、中村 悠、内田圭祐、吉田 優、細谷孝充
吉田准教授 が Thieme Chemistry Journals Award 2019 を受賞しました!
この賞は、Thieme社のSynthesis, Synlett、Synfactsの編集委員によって、
有機合成化学分野の若手研究者に授与される国際賞です。
細谷研のこれまでの学生さんたちの成果を評価して頂けました!
第75回有機合成化学協会関東支部シンポジウム@千葉大学 において
D2の中村 悠くんが若手講演賞を受賞しました!
B10 (口頭発表)
金触媒による環化およびアライン発生を利用した
多置換ベンゾピラン類の簡便合成法の開発
(東医歯大生材研)
◯中村 悠、吉田優、細谷孝充
第29回基礎有機化学討論会@東京工業大学 において
D3の目黒 友啓くんがChemical Science賞(講演賞)を受賞しました!
2C04
ホスファジド形成反応を利用したアジド基の保護法の開発
(東医歯大生材研・九大先導研)
◯目黒友啓・吉田優・井川和宣・友岡克彦・細谷孝充
D2の中村 悠くんがChem Lett Young Award(ポスター賞)を受賞しました!
P-12
Aryne Relay Chemistry en Route to Aminoarenes:
Synthesis of 3-Aminoaryne Precursors via Regioselective Silylamination
of 3-(Triflyloxy)arynes
◯Yu Nakamura, Suguru Yoshida, Takamitsu Hosoya
我々の研究グループの論文が
Chemistry Communications 誌 に掲載されました! New
シクロオクチン類は、アジドと混合するだけで効率的に反応することから、生命科学、材料化学といった幅広い分野で重宝されています。しかし、機能性シクロオクチンの合成には、通常、求核剤と求電子剤との古典的な反応に頼っているのが現状です。これに対して、今回我々は、シクロオクチン−環状アルキン錯体を経る末端アルキン選択的クリック反応により、さまざまな機能性アジドから機能性環状アルキンを簡便合成できることを明らかにしました。本反応を利用することで、アジド基を導入した抗体における選択的変換にも成功しました。今後、本手法が生体分子の化学修飾や多機能性プローブ合成などに役立つと期待しています。
[本研究は 理研RCH 喜井チーム との共同研究です!]
ご一読頂けると幸いです。
(オープンアクセスですので、どこからでもご覧になれます)
https://doi.org/10.1039/C9CC01113G
プレスリリースされました。
http://www.tmd.ac.jp/press-release/index.html
http://www.tmd.ac.jp/archive-tmdu/kouhou/20190307_1.pdf
化学工業日報(2019年3月14日)に掲載されました!
“A facile preparation of functional cycloalkynes by an azide-to-cycloalkyne switching approach”
S. Yoshida,* T. Kuribara, H. Ito, T. Meguro, Y. Nishiyama, F. Karaki, Y. Hatakeyama, Y. Koike, I. Kii, and T. Hosoya*
Chem. Commun. 2019, 55, 3556–3559.
我々の研究グループの論文が
Heterocycles 誌 に掲載されました! New
3-アジド-5-(アジドメチル)ベンゼン類は、さまざまなビストリアゾール類や、生物活性化合物の標的同定のための光親和性標識プローブの合成に有用な化合物群です。今回我々は、以前の速報(Eur. J. Org. Chem. 2014, 3991)をもとに、ジアジド化合物に関連する合成化学について精査しました。その結果、形式的なC–Hアジド化反応を経ることで、変換可能な置換基を有する多彩なジアジド化合物の簡便合成法を確立できました。さらに、合成したジアジド化合物を用いて、種々の変換反応がアジド基を損なうことなく進行することを明らかにしました。今回開発した手法は、ビストリアゾール化合物から成るライブラリーの構築やジアジドプローブの創製に役立つ有用な手法として期待しています。
ご一読頂けると幸いです。
Y. Nishiyama, Y. Misawa, Y. Hazama, K. Oya, S. Yoshida,* and T. Hosoya*
Heterocycles, in press.
安立 啓介 くん、宮田 敬大 くん が
The Biomedical Research Award
(修士課程優秀賞) を受賞しました!
新天地でも持ち味をいかした
活躍を期待しています!
吉田准教授 が
平成31年度科学技術分野の
文部科学大臣表彰 若手科学者賞 を受賞しました!
理研BDR 丹羽 節 副チームリーダーと
同時受賞です!
我々の研究グループの論文が
Chemistry Letters 誌 に掲載されました! New
アントラセン類をはじめとする、複数の環が縮環した芳香族化合物は、創薬科学や材料化学において注目されている化合物群です。今回、我々は、オキサジアジノンをプラットフォームとして用いて、環状アルキンおよびアラインとの2度の反応を制御して行うモジュラー合成法の開発に成功しました。具体的には、オキサジアジノンがシクロヘキシンやシクロオクチンなどの環状アルキンと効率よく反応することを明らかにしました。次に、生じたピロンがアラインと効率よく反応し、2つの環と縮環したベンゼン類を合成することに成功しました。さらに、本手法によって一部が飽和になったアントラセン類縁体をモジュラー合成できることも明らかになりました。今後、従来法では合成の容易ではないアントラセン類縁体を、本手法によって系統的に合成できることから、アントラセン類を用いる合成化学の発展に役立つと期待されます。
ご一読頂けると幸いです。
(オープンアクセスですので、どこからでもご覧になれます)
https://doi.org/10.1246/cl.190118
我々の研究とう同時期にGargらのグループからも類似の成果が報告されました。
E. R. Darzi, J. S. Barber, N. K. Garg, Angew. Chem., Int. Ed. 2019, in press.
T. Meguro, S. Chen, K. Kanemoto, S. Yoshida,* and T. Hosoya*
Chem. Lett. 2019, 48, 582–585.
理研BDR 分子標的化学研究チーム
我々の研究グループの論文が
Organic Letters 誌 に掲載されました! New
アルキニルスルフィド類は、その特異な反応性から注目を集めている有用な化合物群です。ただ、その合成法は未だに限定的で、末端アルキンを用いる実用的なC–S結合形成反応の開発が望まれています。今回、我々は、チオスルホナートを硫黄源として用いて、末端アルキンを用いる触媒的なアルキニルスルフィド合成法の開発に成功しました。具体的には、炭酸カリウム存在下、末端アルキンとチオスルホナートのDMSO溶液に対して、触媒量の銅塩とXantphosを室温で作用させると、C–S結合形成が効率よく進行することを見いだしました。エステルやアセタール部位、ブロモ基、ヒドロキシ基、アミノ基といった多彩な官能基があっても本反応が進行することを明らかにできました。さらに、本手法とヨード環化反応を組み合わせて利用することで、多彩なベンゾヘテロール類の簡便合成にも成功しました。今後、アルキニルスルフィドを経た合成化学の発展などが期待されます。
ご一読頂けると幸いです。
プレスリリースされました。
http://www.tmd.ac.jp/press-release/index.html
http://www.tmd.ac.jp/archive-tmdu/kouhou/20190423_1.pdf
関連する論文: これまでに開発した、チオスルホナートを用いる触媒的スルフィド合成
Cu: Chem. Commun. 2015; Chem. Lett. 2018; Rh: Chem. Commun. 2017
K. Kanemoto, S. Yoshida,* and T. Hosoya*
Org. Lett. 2019, 21, 3172.
Most read article of OL in April 2019.
我々の研究グループの論文が
Chemistry Letters 誌 に採択されました! New
o-ヨードアリールトリフラート類は、アライン前駆体や、クロスカップリング反応の基質として、隣り合った位置に置換基を有するベンゼン類の合成に役立つ有用な合成中間体です。とくに、フェノール類におけるFriedel–Crafts型のヨウ素化反応や、o-ヒドロキシアニリン類を用いたSandmeyer型のヨウ素化反応を経て合成できることから、合成容易なアライン前駆体として、私たちのお気に入りの化合物群でもあります。ただ、以前に報告したアライン前駆体のC–H結合ホウ素化反応 (Chem. Lett. 2015, 44, 1324) においては、o-ヨードアリールトリフラート類を用いた場合にはホウ素化体が全く得られず、高度に官能基化されたo-ヨードアリールトリフラートの合成は未だに容易ではありません。これに対して、今回我々は、o-シリルアリールトリフラート類の脱シリルヨウ素化反応について詳しく検討し、塩化アルミニウムと1,3-ジヨード-5,5-ジメチルヒダントイン(DIH)を用いる条件で、多数の官能基を有するo-ヨードアリールトリフラート類を効率よく合成できることを明らかにしました。とくに、Ir触媒を用いるC–H結合のホウ素化反応を本手法と組み合わせることで、従来法では合成の容易ではないo-ヨードアリールトリフラート類を簡便に合成できました。今後、本手法を利用して合成したビルディングブロックを利用することで、アラインを利用した合成化学などが大きく発展すると期待しています。
ご一読頂けると幸いです。
(オープンアクセスですので、どこからでもご覧になれます)
S. Yoshida,* Y. Hazama, K. Kanemoto, Y. Nakamura, and T. Hosoya*
Chem. Lett. 2019, 48, 742.
我々の研究グループの論文が
Chemistry Letters 誌 に採択されました! New
アジドと環状アルキンとのクリック反応は、無触媒で2分子を連結する手法として幅広い分野で注目を集めています。これまでに環状アルキンの構造がアジドとのクリック反応性に与える影響に関しては詳しく調べられてきた一方で、アジドの構造改変による高活性化についての知見はわずかでした。これに対して、以前に我々は、アジド基とベンゼン環との共鳴禁止に関する独自の知見を鍵として、高反応性アジドの開発に取り組んできました(Sci. Rep. 2011, 1, 82; Chem. Commun. 2018, 54, 13499)。今回我々は、実験および計算化学を利用し、アルケニルアジドなどのクリック反応性について精査することで、アジド基のクリック反応性に対する共鳴の影響を明らかにしました。とくに、共役系の長いアジド基の場合にはクリック反応性が低下する一方で、アジド基とアルケンとの共鳴が2つのフェニル基で阻害されるアルケニルアジドの場合には、対応するスチリルアジドよりも著しく高いクリック反応性を示すことを明らかにいたしました。今後、本研究で得られた知見が高活性アジドの開発などに役立つことに加え、共鳴禁止を利用した分子設計などの幅広い応用に繋がることを期待しています。
ご一読頂けると幸いです。
(オープンアクセスですので、どこからでもご覧になれます)
S.Yoshida,* S. Goto, Y. Nishiyama,Y. Hazama, M. Kondo, T. Matsushita,
and T. Hosoya*
Chem. Lett. 2019, 48, 1038.
我々の研究グループの論文が
Organic Letters 誌 に採択されました! New
有機硫黄化合物は、材料科学や創薬科学などの幅広い分野で注目を集めている重要な化合物群です。しかし、隣り合った位置に置換基を併せ持った芳香族スルフィド類など合成困難な有機硫黄化合物が未だ数多く残されており、これらを簡便合成できる新しい手法が待ち望まれています。これに対して、今回我々は、2種のアラインを経る「アラインリレー法」を利用した、芳香族スルフィド類の効率的合成法の開発に成功しました。本手法により、これまで利用例がほとんどなかった、3位にチオ基を有するアラインの変換を利用した合成化学を切り拓くことができました。広範なアラインの反応相手を利用できることに加え、硫黄の特性を利用した多彩な変換と組み合わせて利用することで 本手法を鍵として幅広い化合物の合成が可能になることから、従来法だけでは合成の難しかった有機硫黄化合物の化学を発展させられると期待しています。
ご一読頂けると幸いです。
https://doi.org/10.1021/acs.orglett.9b01862
プレスリリースされました。
http://www.tmd.ac.jp/press-release/index.html
http://www.tmd.ac.jp/archive-tmdu/kouhou/20190628_1.pdf
科学新聞(2019年7月12日)に図入りで掲載されました!
“3-Thioaryne Intermediates for the Synthesis of Diverse Thioarenes”
Y. Nakamura, Y. Miyata, K. Uchida, S. Yoshida,* and T. Hosoya*
Org. Lett. 2019, 21, 5252.
我々の研究グループの論文が
Chemistry Letters 誌 に採択されました! New
創薬科学などにおいて、アリールシラン類に注目が集まってきているものの、隣り合った位置に置換基を有するアリールシラン類の合成は容易ではありません。これに対して、今回我々は、アラインリレー法の開発で得られた知見をもとに、N-シリルアミンやS-シリルスルフィドが幅広いアラインと効率的に反応し、2,6-二置換アリールシランなどを簡便合成できることを明らかにしました。さらに、N-シリルアミンに代えて、クロロシランとアミンを出発原料とする効率的合成法の開発にも成功しました。医薬品として利用されているアミン類を出発原料とした場合にも、 本手法を利用することで対応するアリールシラン類を合成できたことから、本手法が幅広いアリールシラン合成に役立つと期待しています。
ご一読頂けると幸いです。
Y. Nakamura, S. Ozawa, S. Yoshida,* and T. Hosoya*
Chem. Lett. 2019, 48, 1296.
我々の研究グループの論文が
The Journal of Organic Chemistry 誌に採択されました! New
芳香族アジド化合物はクリック反応による分子連結や光親和性標識による標的分子同定などに用いられる有用な化合物群です。これまでに我々はアジド基を損なうことなく、C−C、C−B結合形成などのカップリング反応を行うことに成功していますが、ヘテロ原子との結合形成は容易ではなく、一般的な反応条件を適用するだけでは達成が困難でした。これに対して、今回我々は、アジドアニリン類合成のために遷移金属触媒を利用したC−N結合形成について精査し、あらかじめ配位子が導入された触媒前駆体CPhos Pd G4を用いることで、反応温度50 ℃と比較的温和な条件で、アジド基を損なうことなくBuchwald−Hartwigアミノ化が進行することを明らかにしました。本手法により、様々な生物活性アミンを、光親和性標識法に利用可能なジアジド化合物に誘導することや、多成分連結に利用可能なマルチアジドプラットフォーム分子の合成に成功しました。今回の知見をもとに、酸素原子や硫黄原子との結合形成反応の開発も可能になるものと期待しています。
ご一読頂けると幸いです。
“Synthesis of Azidoanilines by the Buchwald−Hartwig Amination"
Yuki Sakata, Suguru Yoshida, and Takamitsu Hosoya*
J. Org. Chem. 2021, 86, 15674–15688.in press.
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