研究内容

 
先進的な応用: 当研究室が目指す “ケミカルバイオロジー”ChemicalBiology.html
独自の基礎: 「歪み」に着目した 有機化学 を中心にOrganicChemistry.html

生体分子の新しい化学修飾法の開発:ダブルクリック反応

 タンパク質などの生体分子を効率良く化学修飾するために、生体内に通常は存在しない(bioorthogonalな)官能基同士で速やかに進行する反応が有用です。これに対して当研究室では、高度に歪んだアセチレン結合を二つ有するジイン化合物に着目し、これを用いる生体分子の化学修飾法について研究を行っています。最近、歪んだジイン化合物とアジド化合物との二度の付加環化反応が速やかに進行することを見いだし、この反応を「ダブルクリック反応」と命名しました。さらに、この反応を利用することで、生体分子・蛍光性小分子とをジインを介して効率良く連結できることを明らかにしました。本法は、入手容易な小分子で生体分子をラベル化できる簡便な新手法であり、現在、修飾効率の向上や新たな利用法への展開を目指し、研究を進めています。

Org. Biomol. Chem. 2010, 8, 4051–4055.

(内表紙に採用されました。)

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